ACCA(英国勅許公認会計士)という資格の概要を知る

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ACCAという資格について知っている、聞いたことがある、または持っている人を知っているという人は非常に少ないのではないでしょうか。

ACCAは、簡単に言えばイギリスの会計士資格のことです。日本で会計士といえば、日本公認会計士や米国公認会計士(USCPA)を思い浮かべる人が多いと思います。

ここでは、ACCAという資格について簡単に説明しています。

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ACCAとは

ACCAは、1904年に設立(1974年に英国女王より勅許(Royal Charter)付与)された、世界176か国に約277,000人以上の会員と約544,000人の学生がいる大規模職業会計専門家団体です。

日本での日本公認会計士協会、アメリカの米国公認会計士協会(AICPA)のように権威ある資格を提供している組織で、ACCAは「英国勅許公認会計士資格」を提供しています。

なおこのサイトでは、ACCA=英国勅許公認会計士資格という意味で使用します。

イギリスには、会計監査に特化した世界最古の会計士資格であるACA(Associate of the Chartered Accountants:英国勅許会計士)をはじめ、公会計に特化したCIPFA(Chartered Institute of Public Finance and Accountancy:勅許公共財務会計士)、管理会計に特化したCIMA(Chartered Institute of Management Accountants:勅許管理会計士)など、各々の特徴を活かした複数の公認会計士資格が存在していますが、ACCAは国際会計基準(IFRS)に基づく財務会計に特化した公認会計士資格になります。

ACCAの海外戦略

ACCAの会員数は、イギリス国内の他の団体と比べても、そして世界的にも、非常に会員規模の大きな団体となっています。ACCAはイギリス国内での競争だけでなく、 海外(特に発展途上国)へも積極的に働きかけたことから、海外を中心に会員数が著しく増加ています。

IFRSが世界中で適用されている会計基準だということにも関連しますが、ACCAは国際的な認知度が高く、多くの国で現地会計士資格と相互認証制度によりその国の会計士として認証がもらえます。その他にも非常の多くの国で現地の会計士協会に登録できたり、現地会計士と同等の専門サービスを提供することができあます。

ACCAは、UAE、オーストラリア、ニュージーランド、カナダ、香港、マレーシアと相互認証制度を持っています。その他イギリス、アイルランド、トルコ、アルメニア、グルジア、マルタ、キプロス、ギリシャ、カリブ海及び中央アメリカ、アフリカの各地域、マカオ、台湾、シンガポール、ベトナム、ブルネイ、ラオス、カンボジアなどで、現地の会計士協会に登録するなど、ACCAを活用することができます。

ACCAの相互承認制度の詳細や申請方法は、ACCAのwebサイトをご覧ください。

このように、ACCAは世界中の様々なバックグラウンドを持つ人を受け入れることで、現代社会のニーズに沿う能力を持った会計士の育成に力を入れています。 また、前項の通りACCAはIFRSに基づく財務会計に特化した公認会計士資格であり、「イギリス」の公認会計士ではなく、「世界」の公認会計士を目指しています。

ACCAはイギリスだけではなく様々な国で活躍できるチャンスがあり、将来の選択肢の幅を増やすことができる選択といえます。

ACCAの将来性

近年では、世界中の国々で国際会計基準(IFRS)をそのまま、または多少の修正を加え、自国の会計基準として採用しています。あるいは、既存の自国会計基準をIFRSへ近付けるように改正(コンバージェンス)しています。

IFRSについては、以下の記事もご覧ください。

IFRS財団の調査によれば、調査対象になった166の法域のうち、144法域でIFRSが強制適用されています。日本でも、金融庁が日本の会計基準品質向上のためIFRSの任意適用企業の拡大や国際会計人材の育成などの取り組みを行なっており、2020年現在で231社がIFRSを任意適用し、今後も増加する見込みとなっています。また、日本では米国基準からIFRSへ切り替えている企業も多くあります。

IFRSの拡大に伴い、IFRSに基づくACCAという資格の需要は、今後ますます大きくなっていくことが予想されます。

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