ACCAという資格は知名度も低く、あまり情報が入手できません。未知の資格を受けようという人はいないと思いますので、ACCAの受験資格や科目などの全体像を簡単に説明します。
ACCAの受験資格
ACCAのホームページには、国や地域ごとの卒業資格がACCA受験資格を満たすかどうかが記載されています。
こちらのページから、調べたい国を選択すると一覧が表示されます。
日本の場合は、以下の卒業資格では受験できない(Insufficient for Registration)とされています。
・Graduation Certificate from a Technical High School(工業高等学校)
・Lower Secondary School Leaving Certificate(中学校)
・Special Training School Upper Secondary Certificate(高等専修学校)
・Upper Secondary School Leaving Certificate(高等学校)
つまり、大学や専門学校を卒業していればACCAを受験することができます。会計学や経済学を専攻している必要もなく、USCPAのように会計単位やビジネス単位を持っていなくても大丈夫です。
ACCA試験の科目
ACCA試験は、Knowledge Module、Skills Module、Professional Module の3つのModuleと呼ばれる区分に分けられます。そのModuleごとに科目が設定され、選択科目を含めて合計で15科目あり、この15科目のうち13科目に合格することで、晴れて全科目合格となります。
13科目の内訳は以下の通りです。(科目をクリックすると、詳細が新しいタブで表示されます。)
Knowledge Module
・BT(Business and Technology)*
・MA(Management Accounting)
・FA(Financial Accounting)
*2020年9月に試験の名称がAB(Accountant in Business)から変更になっていますが、試験範囲や内容に変更はありません。
Skills Module
・LW(Corporate and Business Law)
・PM(Performance Management)
・TX(Taxation)
・FR(Financial Reporting)
・AA(Audit and Assurance)
・FM(Financial Management)
Professional Module – Essentials(必須科目)
・SBL(Strategic Business Leader)
・SBR(Strategic Business Reporting)
Professional Module – Options (2科目選択)
・AFM(Advanced Financial Management)
・APM(Advanced Performance Management)
・ATX(Advanced Taxation)
・AAA(Advanced Audit and Assurance)
各科目の試験範囲や学習範囲は、ACCAが発行するシラバス(Syllabus)に記載されています。各科目の概要については、リンク先をご覧ください。
ACCAの実務要件
ACCAと名乗ったり、名刺に記載するためには、13科目合格に加え、会計に関係する実務経験36ヶ月以上という実務要件を満たす必要があります。
会計に関係する実務経験とは、監査法人での監査業務だけでなく、幅広い業種や企業規模での経理、財務、税務やコンサル業務が実務経験として認められます。
この36ヶ月の要件を充足した後、所属組織の上司にメールで実務要件を承認してもらう手続きが必要となります。
その他、細かい要件がありますが、これらを全て満たすことで、ACCAのMemberとして登録でき、ACCAを名乗ることができます。
実務要件の詳細は、こちらの記事をご覧ください。
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